二級建築士の設計製図の試験を2回受験しているこまおです!
二級建築士を目指す初学者の方、設計製図試験がはじめての方は、設計製図試験がどのような内容なのか?まったくわからないと思います。
- 製図試験の概要を知りたい
- 製図試験ってどんな試験なのか
- 製図試験に合格するコツって?
そのような疑問がある人はぜひ当記事をご確認ください。少しでも設計製図試験の情報が欲しいという人には参考になると思います。
孫氏の名言「彼を知り、己を知れば、百戦して危うからず」とあるように、まずは「彼(二級建築士の設計製図試験)」を知り戦いに臨むことが重要です!
二級建築士の設計製図試験の概要とは?
二級建築士の設計製図試験の概要については、下記の記事にて説明しています。
記事は全体的な内容なので、設計製図試験については下記のSTEP4より確認ください。
設計製図の試験詳細
実際の建築士の試験を実施・監督しているのは「公益財団法人建築技術教育普及センター」という行政の機関です。
下記の課題内容や日時・内容、携行品などについては「公益財団法人建築技術教育普及センター」のホームページに掲載されています。
- 設計製図試験の課題について
- 設計製図試験の日時や内容
- 設計製図試験の携行品
- 設計製図試験のまとめ
かなりのボリュームがあるので、何度も読み返してみてください。
下記の記事にて該当ページのリンク先を貼ってます。
まずはこの内容を確認して、設計製図試験がどのような試験なのか、ざっくりでいいので理解しておいてください。最終的にはすべて頭の中に入ってる状態が望ましいです。
二級建築士の設計製図試験の現実(リアル)を知ろう
二級建築士の設計製図試験は試験時間が5時間あります。かなりの時間を必要とする試験だと思いませんか?
実際に製図の経験が無い方は、こんなに時間を使うのかも疑問ではないかと思います。
ここでわたしの体験した設計製図試験の現実(リアル)をお伝えしていきます。10年以上昔の内容ですが・・・(汗)
設計製図試験に求められる2つの力(ちから)
課題より企画・設計した内容を時間内で、「求められている課題をクリア」しつつ、いかに「効率よく製図していく」かになります。
つまり二級建築士の設計製図試験をクリアするには、下記の2つの力(ちから)が必要になってきます。
- 求められている課題をクリア → 設計する力(ちから)
- 効率よく製図していく → 製図する力(ちから)
試験の正式名称が「設計製図試験」とあるのは、そのような意図があったからなのでしょうか。いま考えるとなるほどなと納得してしまいます。
設計力には何が必要か?
設計は課題に対して建築法規の知識が最低限必要です。ただ建築関係法令集を読まなくても大丈夫なレベルでの出題ですのでご安心ください。※2007〜2008年当時。
製図をやる前は、自分の頭に法令集がバッチリ記憶されていないと、製図ができないのでは!?と思っていましたが、そこまでの細かい知識は必要ありませんでした。
設計力として必要とされているのは、要求されている課題(製図試験の問題)に対して、間違いや法令違反のない設計(エスキス)能力です。
製図力には何が必要か?
製図試験で求められる製図は、わかりやすい図面です。わかりやすいということは、メリハリのある見やすい図面と言えば良いでしょうか。
「美しい図面」という書き方をしている専門予備校のサイトも見受けられます。ですが芸術作品を作る必要はまったくありません。
採点される方に伝わる最低限のレベルで充分です。それだけに製図枚数を積み上げ、製図テクニックやスピード・効率化などが求められます。
製図力として必要とされているのは、メリハリのある見やすい図面を、制限時間内に完成させる作図能力と言えるでしょう。
合格には設計力+製図力のトータルバランスが必要
設計力だけ、製図力だけというのも試験では落とされます。なので最終は設計と製図の両方で得点していく必要があります。だから設計製図試験と言われているのかも!
ただ、設計あっての製図ですので、設計の責任的比重は大きいと言えます。
なぜなら設計が要求課題と違っていたり、法令に違反していたりしては、その結果である製図が合格レベルの図面でも、間違った度合いによっては不合格になってします。
- 設計力:要求されている課題(製図試験の問題)に対して、間違いや法令違反のない設計(エスキス)能力
- 製図力:メリハリのある見やすい図面を、制限時間内に完成させる作図能力
このような2つの力(設計力と製図力)が、二級建築士の設計製図試験には求められます。
知力勝負!最初の関門:設計(エスキス)編
試験とあるだけに知力の勝負と考えている方がいるかもしれませんが、二級建築士の設計製図試験は体力勝負の試験でもあります。
そしてこの設計製図試験は意外と(いや、かなり)過酷なんです!
全体のイメージとして、前半の設計(エスキス)段階では知力の勝負。後半の製図段階ではひたすら製図をしていくという体力の勝負となります。
知恵を振り絞り、身体(特に上半身の腕と手先)を使って試験に臨む!という覚悟で勉強していきましょう。
設計はプランニング!法令や問題の意図を間違えずに計画していくことが必須
まさに二級建築士の醍醐味がここです!学科試験でマークシートの答えを必死に追い求めていた時と比べたら、この楽しさたるや・・・
設計って最高だ〜〜〜
と思ったのもつかの間。課題に対してうまく設計ができず、エスキスをまとめることができません。次第に・・・
設計製図試験の設計において覚えなければいけないことはたくさんありますが、ここは踏ん張りどころです。
設計(エスキス)と製図の割合や時間配分について
さきほどは前半が知力・後半が体力と言いましたが、その設計と製図の配分は人それぞれすので正しい表現とは言えません。
設計製図試験ではこの設計と製図の割合をどうしていくか?がポイントになります。要は時間配分の目標やペースです。
そこはあなたご自身の製図試験の作戦、戦略・戦術になりますので、人によって違います。わたしの場合は下記のような配分だったと思います。
- 設計(エスキス完了まで):1時間〜1時間半
- 製図:3時間半から4時間
製図の内訳にはもちろん、「平面図」「立面図」「立面図」「伏図」「矩計図」などが含まれます。※木造の場合
作図が遅いため製図の時間配分を多めにした
わたしの場合は製図のスピードが遅く、どうしても3時間半以上はとられるため、設計の時間を極力短くして、製図に時間を割く配分にしていました。
体力勝負!最後の関門:製図編
製図するだけだろ?と思いきや、製図するのにも慣れが必要です。
最初は完成された製図図面のトレース(写し)だけでも11時間ほどかかったのを記憶しています(泣)
製図を真似して描くだけなのに11時間もかかったの!?
はい、、、わたしだけかもしれませんが、経験のないことをやるのは、最初は時間がかかるものです。
合格する図面を5時間以内に描くための製図のコツ
製図試験は木造かコンクリートで試験の仕様かまったく違います。わたしの場合は木造の課題が出題されましたので木造メインの内容となります。
試験に出る製図用紙は、A2サイズのケント紙(ツルツルの厚紙)で製図板に入る大きさです。その製図用紙に「平面図」「立面図」「立面図」「伏図」「矩計図」を描き入れていきます。
さきほど「製図力として必要とされているのは、メリハリのある見やすい図面を、制限時間内に完成させる作図能力」と言いました。また製図には「製図テクニックやスピード・効率化などが求められます。」とも。
かなり前なので本当に細かい部分は忘れてしまっています(汗)描くコツというのは最終的に自分で掴んでいくもの。今回はわたしの掴んだコツをお伝えしていきます。
製図のコツ:試験までに30枚以上は図面を描き上げること
これは製図の経験を積む。つまり本番に近い状況(課題や環境、制限時間など)で製図枚数をこなしていくことが必要です。
不思議と10枚、20枚、30枚と描き上げていくうちに、製図スピードは上がっていきます。
製図枚数は少なくて30枚、できれば40枚以上はやりたい。
わたしが通っていた専門予備校でも30枚以上は描きましょうと言われていました。
いまの時代は製図用紙もネット通販で購入できるので楽ですよね。
細かいテクニックは製図枚数をこなした後についてくる
製図試験は設計力と製図力の総合力で決まります。30枚以上製図を描き上げたころのあなたは、自分でどうすればスピードアップできるのか?効率の良い書き方や時間配分は?と考えることができてきます。
四の五の言わずにとにかく描け!ということ
その後で自分なりのテクニックや効率化を目指しましょう。
単純に細かいテクニックではなく、かなり大雑把なコツのご紹介でした ^_^;
まとめ:設計製図試験を乗り切るために
二級建築士のような国家試験は一筋縄ではいきません。二級建築士で必要とされる知識や学習経験の一つ一つの積み上げとなります。
合格までの道のりは長く感じるかもしれません。また社会人なら余計に厳しい学習環境になりますよね。多くの場合は途中であきらめて、挫折してしまう可能性も高いです。
それでも一歩一歩、歩み続けていくしかありません。
半歩でもいいんです。少しづつでも進めないと、二級建築士の合格には近づけません。逆に言えば一歩づつやっていけば、合格は絶対に可能な試験です。
あきらめないことが大事。毎日の学習を頑張ってまいりましょう!
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